この広告、メッセージは90日以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事でこのメッセージが消せます。
  

Posted by あしたさぬき.JP at

【後記】親子で学ぶ!自由研究プロジェクト 夏休み生きもの観察会

2018年08月16日

*****************
未来の自分に繋げ。
夏休みの一日体験。
*****************

私の家の真横には、
お隣さんの田んぼや畑、
小鳥たちがつくった小さな木々が茂っている。

​朝は、小川のせせらぎに交じり合う
セミの鳴き声で起き。

夜は、田植えの頃に眺めていた
おたまじゃくしの親→ 蛙の合唱を
BGMにして眠る。

香川県郊外に住んでいたら、
それも珍しい情景ではないだろう。

『人と田んぼ』

これについて知りたい人は、
エアコンの効いた部屋で、
パソコンや本の活字を眺めて学ぶよりも。

自分の足で「田んぼ」に行くのが一番だ。

今回の学び場所はこちら。



大野原町 ​荒木さんの自然栽培米「田んぼ」と。
​​
山の木々に囲まれ源流に近い「沢」だった。

​​​

​学び時間の半分を、「田んぼ」で。
あとの半分は、「沢」で。

​彼らの足の裏は終始。



好奇心に満ち溢れていた。​

「田んぼ」で見つけた生きものを。





こんなんおったで。
と、見せてくれたり。​​





好奇心も旺盛だ。



​キラキラと陽射しがこぼれる「沢」に移動して、
じっくり観察する。





この日見つけた生きものたちは、
数十種以上。

珍しい生きものにもたくさん出逢った。​​​



きっと初めてみたであろう生きものの名前を知り、
はしゃぎまくる子供たち。



興味津々の彼らに寄り添う大人たち。
も、楽しんでいる。(もちろん私もだ。)



あっという間の2時間。
イベントも終盤にさしかかった頃。

講師 谷川さんが、子供たちに問いかけた。



『あと50年経って、
この豊かな自然と田んぼがなくなっていたら。
一体どんな社会になっているだろう?』



・田んぼがないけど、畑はある。
・米を輸入して食べている。
・魚が絶滅。
・田んぼでしか生きられない生き物が死んでいる。
・生態系のバランスが、崩れている。
・気候変動への影響もある。

50年後、58歳になっている彼ら。
小学生とは思えない答えが飛び交った。



崩れた社会に生きる私たちの未来(社会)は、
きっと明るくはない。かもしれない。

​ならばどうすればいいのか。
を、みんなで考える。

ひとつ。
「田んぼ」がなくならないように
すればいいじゃないのか。

実際、荒木さんの「田んぼ」にも
無数の生態系が存在することを知った。



荒木さんによると。

田んぼで生きる生きものたちが
増殖・活性化することで​、
土ごと発酵が起こり、​トロトロ層が形成される。

​​土壌中のミネラル成分などが溶け出して、
​イネや微生物に利用されやすい状態になる。

トロトロ層の中は、
乳酸菌などが作り出す有機酸の濃度が高いこと、
​また、雑草のタネが、
この層の下に埋没しやすいなどの理由で、
​抑草にも役立つそうだ。

​やはり、
人と田んぼを切り離すことはできない。​



食べものだって、生きている。

​農業・農村は、
私たちが生きていくのに必要なお米や野菜などを
生産する役割を果たしているのだ。

​しかし、それだけではない。

田んぼや畑、農村のまわりの自然は、
私たちの生活に大切な役割を持つ。



​それは、「農業の多面的機能」と呼ばれ、
国の政策にも関わる事柄だ。



​荒木さんのように、
​米をつくり続ける農家さんは、
なくてはならない存在なのだ。

そして。

私たちは、ちゃんと米を食べる。ことだ。



この日、​帰り際にみんな、
荒木さんから贈り物をもらった。

体験ののち手にするお米はずっしり重く、
その一粒一粒を大切に想えた。

講師 谷川さんは言う。

「この日の体験で、
大切なことに気づいた8歳が、50年後、
この国の行く末を決める人間になっているかもしれない。

単に、生きものがおもしろいではなく。
単に、生きものの名前を知って欲しいことでもなく。

この世代の子供たちに、
現実を知ってもらいたい。

沢の水は、冷たい。
田んぼの水は、温かい。

子供のときに、それを全くしないで大人になるのと
一回でもこの経験をした子供は、違ってくるのだ。」

と。

​それぞれの目的に合わせて沢山の人が集まって。
​​暮らしに何をどう取り入れるのか、
​大切なものを見つけていく。​



そんな一日となった。

​親子で学ぶ!
自由研究プロジェクト夏休み生きもの観察会

​来年も開催します!

~それぞれが担っている何かと​出逢える場所を
育てるために~

*

田舎暮らしの私にとって、
今回のイベントは、正直、特別楽しみ。。。
というわけでもなかった。

カメラのレンズをのぞき続けて2時間余り。

イベントを終える頃には、
すっかり心が洗われ、
普段あまり真剣に考えもしないことを
考えていた。

*

講師:谷川 徹 氏『農と生きもの研究所』
https://noutoikimono.com
  


Posted by suijin at 16:33Comments(0)